古民家にある「かまど」の使い方

「かまど」は、「へっつい」「おくどさん」とも呼ばれる

古民家のアイテムとして、よく見かけるものに

「かまど」

があります。関西では

「へっつい」

、京都では

「おくどさん」

という名称で知られています。

かまどの歴史は縄文時代にさかのぼるといわれ、煮炊き用の縄文土器も発見されています。1万年という気の遠くなる昔から使われていたんですね。

そんな歴史のあるかまどですが、20世紀の終わり頃には、農村地域でもだんだんと使われることが少なくなって、埃をかぶっているといいます。

構造はいたってシンプル

現在古民家に残っているかまどで多く見かける写真のような「かまど」ですが、構造は単純で燃焼室の囲いの上に丸い穴があり、そこに釜をセットし、燃焼室手前の焚口から薪を投入する仕組みです。煙は煙突を通して外部へ排出されます。

昔は煙突がなかった・・・その理由とは

高温多湿な日本では、家屋が湿気によって腐朽したりシロアリの被害を防ぐためかまどの煙を上手く使いました。

かまどの煙をあえて屋内へ充満させ屋根裏を通って煙り出しの穴から屋外へ排出することで、屋根や家屋そのものを燻製状態にし防腐・防蟻効果を得ていたのです。

暮らしの知恵というのは本当に奥が深いと思いませんか?

お米の上手な炊き方

お米を美味しく炊くためにはどのような手順とコツがあるのでしょうか。

「初めちょろちょろ 中ぱっぱ ジュウジュウ吹いたら火を引いて 赤子泣いてもふた取るな」

かまどを使った美味しいお米の炊き方は、昔からの言い伝えに残っています。

 

「はじめちょろちょろ」

お米に水分を十分含ませるための時間です。50度前後がお米の甘みを引き出すといわれ、じっくりと弱火で下ごしらえします。

「中ぱっぱ」

お米を給水させたら一気に強火にして沸騰させることでふっくらとした食感になります。

「ジュウジュウ吹いたら火を引いて」

釜からジュウジュウと吹きこぼれてきたら、段々と火力を落としながら水気が無くなるまで炊き続けます。

「赤子泣いてもふた取るな」

お米の旨味を閉じ込めるためしっかりと蒸らします。

おひつで食べると・・・

炊き上がったお米を木のおひつに移すと、お米の水分を程よく吸い上げることでふっくらとなり、おひつの木の香りとともにさらに美味しく仕上がります。

木は呼吸するといわれ、お米の水分が多ければそれを取り、逆に少なければそれを補ってくれます。

冷めてから食べても美味しいお米、日本人にはたまりませんね・・・。